日本美術の掛軸や屏風などで描かれる画題シリーズ。
風が冷たいこの季節…
今回は、風に身を任せて軽やかに行くこの人物を紹介します。
![](https://yuzu-art-history.com/wp-content/uploads/2023/12/列子-1200x1200.jpg)
鍬形蕙斎『人物略画式』のこの絵、
実ははじめは、何の絵か全然わかりませんでした。
中国の高士がスキーでもして遊んでいるのかと…
後々に、風に乗っている姿なのだということがわかりました。
ちなみに、列子を描いた作例はこんな感じ…(リンクは模本)↓
https://colbase.nich.go.jp/collection_items/tnm/A-2777?locale=ja
あるいは、風に吹かれて捲り上げられた紙の上に乗るという、面白い構図のものもあります。↓
https://colbase.nich.go.jp/collection_items/tnm/A-226?locale=ja
列子という謎が多い人物のミステリアスさに加えて、
風に乗るという逸話が、「それってどんな?」と絵師の想像力を掻き立てる、
そんな不思議で面白いモチーフだったのかなと思います。