風に吹かれて軽やかに…列子御風(れっしぎょふう)

日本美術の掛軸や屏風などで描かれる画題シリーズ。

風が冷たいこの季節…

今回は、風に身を任せて軽やかに行くこの人物を紹介します。

鍬形蕙斎『人物略画式』のこの絵、

実ははじめは、何の絵か全然わかりませんでした。

中国の高士がスキーでもして遊んでいるのかと…

後々に、風に乗っている姿なのだということがわかりました。

ちなみに、列子を描いた作例はこんな感じ…(リンクは模本)↓

https://colbase.nich.go.jp/collection_items/tnm/A-2777?locale=ja

あるいは、風に吹かれて捲り上げられた紙の上に乗るという、面白い構図のものもあります。↓

https://colbase.nich.go.jp/collection_items/tnm/A-226?locale=ja

列子という謎が多い人物のミステリアスさに加えて、

風に乗るという逸話が、「それってどんな?」と絵師の想像力を掻き立てる、

そんな不思議で面白いモチーフだったのかなと思います。


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