日本美術の掛軸や屏風などで描かれる人物シリーズ。今回は、「竹林の七賢」について。

七人の隠士たちの名前は以下の通り。↓
・阮籍(げんせき)
・嵆康(けいこう)
・山濤(さんとう)
・向秀(しょうしゅう)
・劉伶(りゅうれい)
・阮咸(げんかん)
・王戎(おうじゅう)
ちみなに私は、覚えられる自信は一切ございません。
清談(せいだん)というのは、厳密に説明すると少し難しいのですが、
中国の後漢末から魏晋南北朝時代の知識人たちの間で流行した、『老子』や『荘子』、『易』などを中心に展開される哲学的な議論のことを指すようです。
清談は、政治的な手段や知識人たちの交遊を深めるためと、さまざまな目的で行われたそうですが、俗世間をきらって竹林に隠れ住んだ七賢たちは、おそらく後者の目的で清談を楽しんだのでしょう。
※これらはあくまで伝説で、実際に彼らが竹林に集まっていた事実はないと説明している文献もあります。
こうした竹林の七賢の様子は、中国の文人に憧れた日本の知識人たちの間にも好まれ、掛軸や屏風の題材になりました。
さて鍬形蕙斎『人物略画式』の七賢たちは、一人の隠士が掛軸(もしくは巻物)を垂らし、他の六人の隠士たちがそれを真剣に眺めています。
書いてあるのは、先ほど述べた出典の一節か、あるいは何かの漢詩か、誰かの格言か…
そして、そこから彼らはどんなことを話すのだろう…
竹林の七賢の絵をみかけたら、彼らの話している内容をあれこれ考えてみるのも楽しそうです。
『人物略画式』の全文はこちらから読めます!
https://www.metmuseum.org/art/collection/search/78674
※鍬形蕙斎『人物略画式』一巻一冊、木版多色摺、寛政11年(1799)、メトロポリタン美術館蔵、同館コレクションデータベースより、2025年5月25日
※イラストの『人物略画式』の模写は、メトロポリタン美術館本を元に行い、諸本を元に色付けしました。
【用語出典】
・「竹林の七賢」(日本大百科全書・ニッポニカ&ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典)
https://kotobank.jp/word/-96043
・「清談」(日本大百科全書・ニッポニカ)
https://kotobank.jp/word/-86208
※ウェブページの閲覧日は2025年5月25日

