商魂たくましい新吉原妓楼の主人 -大文字屋市兵衛-

今回は、大河べらぼうにも登場しましたあの人物について取り上げます。

1コマ目の肖像は、大田南畝による随筆『仮名世説』から模写したものです。↓

https://kokusho.nijl.ac.jp/biblio/200008385

※大田南畝『仮名世説』木版墨摺、二巻二冊、文政7年(1824)序、同8年(1825)刊、国文学研究資料館蔵、国書データベースより、2025年8月11日現在

マンガのエピソードも『仮名世説』にある初代大文字屋市兵衛に関する記述を元にしました。

※『仮名世説』の翻刻文は【参考文献】中の『百家説林』で読むことができます。

『仮名世説』が述べる通り、その後二代目の大文字屋市兵衛は「加保茶元成」という狂名を名乗って狂歌の詠み手となります。

そして大文字屋は、大田南畝をはじめとした文芸者が集まる文化サロンとなっていきます。

新吉原という場所の歴史を考える上でも、江戸の文化史を考える上でも、大文字屋は重要な場所なんですね。

そんな大文字屋の初代は、見た目を笑われても、かえってそれを自分や店の売り込みネタにしてしまうという、商魂たくましい様が窺えます。

個人的にこのエピソードは好きなのですが…

人の見た目に関してあーだこーだ言うのが問題視されている昨今

こういうことを大っぴらにやるのは難しそうだなぁ…とも思っちゃいました。

【参考文献】

・今泉定介・畠山健 編『百家説林:10巻』巻4、吉川半七、1890~1892年

国立国会図書館デジタルコレクションで閲覧できます↓

https://dl.ndl.go.jp/pid/993394/1/211

・古田亮、コラム「大文字屋に集う文化人」(『大吉原展』展覧会カタログ、東京藝術大学大学美術館、2024年、178p)

※ウェブページの閲覧日は2025年8月11日


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