今回は、江戸時代の狂歌(きょうか•和歌の一種)の摺物の話。

真ん中のお寿司たちの絵が描かれている狂歌摺物はこちら!↓

※Ryūryūkyo Shinsai, Sushi and New Year’s Sake, Edo period, 1810, the Metropolitan Museum of Art collection (柳々居辰斎 画 桂香舎成益ほか 賛《狂歌摺物 寿司に酒中花》文化7年•1810、メトロポリタン美術館蔵)
http://www.metmuseum.org/art/collection/search/54455
2024.11.22
「酒中花」と書かれた箱のそばにある爪みたい(?)なものは作り物の花びらで
これを絵のようにお酒が入った器にうかべると、お酒の上でぱっと花が咲いたようにみえます。
目でもお酒を楽しめる、粋な酒席の遊びといったところでしょうか。
絵のそばの賛はこんな感じ
桂香舎成益
七ツ梅ともよふ / 酒の中に迄 / ひらくや花の / 春そめてたき
蝶花宴見晴
客人を / えひのすし迄 / みさかなに / くみかはすけさの / とそのさゝまき
千花園春友
海苔すしの / まきめをみせて / むらさきの / 色もにほへる / 初わらひかな
※翻字は筆者による
「七ツ梅」は、当時伊丹で醸造されていたお酒の銘柄のことを指します。
つまるところ、下りもの(上方=関西で生産されて江戸にやってきたもの)の良いお酒
三つの狂歌の内容からは、新春を祝う晴れやかな様子が伝わってきますから
上方の良いお酒と美味しいお寿司は、そうした宴を彩る最高のご馳走だったことでしょう。
【参考文献】
・株式会社小山本家酒造 灘浜福鶴蔵
https://www.hamafukutsuru.co.jp/special/special02.html
【用語出典】
・「酒中花」(精選版 日本国語大辞典)
https://kotobank.jp/word/%E9%85%92%E4%B8%AD%E8%8A%B1-528813・「下りもの」(デジタル大辞泉)
https://kotobank.jp/word/%E4%B8%8B%E3%82%8A%E7%89%A9-455386
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