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もう6月、本来なら梅雨真っただ中にあるはず…
今年は梅雨の到来が遅いようですね。
私、実は6月が誕生月なのですが、こんなに晴れている中でバースデーを迎えるのは珍しい気がします。
さて今は天気予報があって毎日の天気が大体わかりますが、江戸時代の昔はそうもいきません。
突然大雨に降られることもあったでしょう。
そんな中、街行く多くの人々が、どこかの大きな屋根を見つけて雨宿りする光景というのは、よく目にするものだったのだろうと思います。
江戸時代前~中期の絵師、英一蝶は、そのような人々の雨宿りの様子を絵に描いています。
https://bunka.nii.ac.jp/heritages/detail/456137
※英一蝶《雨宿り図屏風》江戸時代、東京国立博物館蔵、文化遺産オンラインより、2024.6.14現在
大きなお屋敷の門のような場所で、人々がぎゅうぎゅうに固まって雨宿りをしています。なんか暑そう…でもちょっと楽しそう…?
英一蝶は雨宿りのような市井の一場面を描いた風俗画に定評のある絵師で、
幕臣でありながら絵を学び町絵師として活動した鈴木鄰松(すずき りんしょう)が、一蝶の絵をあつめた絵手本『一蝶画譜』にも、生き生きとした風俗画がいくつか収録されていまして、その中には雨宿りの絵もあります。
https://dl.ndl.go.jp/pid/2554322/1/19
※英一蝶 原画、鈴鄰松 筆『英一蝶画譜』より雨宿り図、江戸時代中~後期、国立国会図書館蔵、国立国会図書館デジタルコレクションより、2024.6.14現在
また、英一蝶に学んだ絵師たちも、師にならい、雨宿りの絵を描いています。
https://www.suntory.co.jp/sma/collection/data/detail?id=529
※高嵩谷《雨宿り図屛風》江戸時代後期、サントリー美術館蔵、サントリー美術館コレクションデータベースより、2024.6.14現在
それだけ雨宿りという画題は、一蝶らしい画題として定着していたのでしょう。