みんなで酸っぱ〜い!三酸図(さんさんず)

日本美術の掛軸や屏風などで描かれる画題シリーズ。今回は、「三酸図(さんさんず)」について。

道教、儒教、仏教を代表する三人は、それぞれ黄庭堅(こうていけん)、蘇軾(そしょく)、仏印禅師(ぶついんぜんじ)がよく描かれます。

これは、三酸図のエピソードが、黄庭堅と蘇軾が仏印禅師の元を訪れた際の出来事であるという逸話に由来します。

ただし三酸図は、この逸話から離れて、老子(ろうし)、孔子(こうし)、釈迦(しゃか)が甕を囲む姿が描かれる場合もあります。

三教一致の教えを、よりわかりやすく伝えられる形に変化させたのでしょうか。

鍬形蕙斎が『人物略画式』で描いた三酸図は、中央の人物の額に白毫(びゃくごう:仏の眉間に生えている長い毛を丸めたもの)らしいものが付いていることから、老子、孔子、釈迦を描いた三酸図であることがわかります。

こちらのバージョンのほうが、江戸時代の人々にとっては馴染み深くうつったのかもしれません。

『人物略画式』の全文はこちらから読めます!

https://www.metmuseum.org/art/collection/search/78674

※鍬形蕙斎『人物略画式』木版多色摺、一巻一冊、寛政11年(1799)、メトロポリタン美術館蔵、同館コレクションデータベースより、2025年5月25日

※イラストの『人物略画式』の模写は、メトロポリタン美術館本を元に行い、諸本を元に色付けしました。

【参考文献】

・ColBase 三酸図

https://colbase.nich.go.jp/collection_items/tnm/A-53?locale=ja

【用語出典】

・「三酸図」(精選版 日本国語大辞典)

https://kotobank.jp/word/-277398

・「三教一致論」(精選版 日本国語大辞典)

https://kotobank.jp/word/-1169838

※ウェブページの閲覧日は2025年5月27日


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